BOOK SHELF
舞台・映画などの鑑賞記、感動をそのままに。
好きなものは好き!

映画の感想はアプリを使い始めました。カテゴリーからMOVIEを選んで、表示される最新記事内のリンクから行けます。

ご連絡はコメントかメール(カテゴリーから選択)でお願いいたします。
since 2005.Feb
「ジェイン・オースティン 秘められた恋」
 第二次マカヴォイ熱に浮かされております。やや時代物衣装と、「ペネロピ」の彼とはまた違った王子様な彼が大変良いとフォロワーさんにお勧めいただいたこちら、実は第一次の熱波到来の折に教えていただいていたのですが、現在の行動範囲でレンタルがないためこれを機に購入しました。

 買ってよかったです。素敵なお話でした!これに描かれたジェインの経験から、あの「高慢と偏見」が生まれるというだけに、とてもくすぐられました。駈け落ちするふたりを見ながら、幸せになってくれよ〜と願いつつ、彼女が紡ぎだすことになる物語とある種相反する現実世界っていう対比が切なくて、そこが美味しい。選ばなかった選択の先にはどういう未来があったのか、たぶんそれは最後に再会したふたりともの脳裡をかすめたことだったのではないかしら。

 映画の尺なので、第一印象のあまり芳しくないところから恋愛への発展を見せる展開は、「高慢と偏見」の緻密で緩徐な変化を念頭に置いてしまうとやや性急でしたが、それくらいは問題ではありません。だって各所で萌えるのに忙しいのだもの(笑)。初めてまともに言葉を交わす図書館のシーンで、あの時代の年頃の男女の間にあるべき内容のことを話していないのは、この先を危なく予感させました。クリケットの場面では、お互いの活気ある一面を見て、ちょっと見方が変わったかな?というの(すっぽんぽんで友達と川遊びに興じる後姿が映りますw)。それから、ジェインが舞踏会で彼を探す姿(本当は抱き合ってしまいたいところかもしれないのに、情熱を押し隠すように淡々と会話するの、ロマンチック)や、人生を左右する旅に出る決断(駆け落ち)をするとき、ルフロイが「僕を愛してる?」と気持ちを確認するくだりで、消えたと思っていた愛に触れて心が震えてるの、いっそうきれいでした。アン・ハサウェイは「プリティプリンセス」で初めて見たのだけど、すっごく洗練されて美しくチャーミングになられたように思います。田舎にこんな垢抜けて知的な女のひとがいたら、放蕩者のふりした都会っ子が惚れてしまうのも、無理はないでしょう。はぁうつくしい( ; ; )

 愛に身を投げ出すのって、すごく突飛なようであっても、これ以上に説得力があるものがないというか、強くて、強いのと同じだけ脆いな、と感じました。

 で、言わずにはいられない本作のkawaiiポイント。

 ジェインが会食に訪ねて来たときのルフロイのはしゃぎよう。階段を下りるのに手すりを滑り降りて、おじさんに「落ち着け」と言われるほどです。もうひとつは同じ夜(だったかな)、就寝のためにろうそくの明かりを頼りに階段を上り、廊下で別れるシークエンス。恋人たちの会話の中で、ルフロイが「I'm yours!」って言うのです。You're mine!じゃなくてよ!そしていったん別れて画面から消えたのを、「ジェイン」って戻ってきて、なになに名残惜しくまた接吻するのかな?(*´艸`*)と思いきや、息のかかる距離で「おやすみ」なのです。もうーーーーー(大の字)

 それから、上に少し書いた舞踏会のくだりは、登場の仕方がこれまたニクイものでした。もしかして彼、来ていないのかな、、とジェインも我々も諦めかけたところにスッと現れるのですから。もうーーーーー(大の字)

 これいいな、と思ったのは、クリケットの地面に差した棒(?)越しとか、格子越しとか、物越しにマカヴォイさんの表情を捉えようとするカメラワーク。美しい瞳の表情がいっそうきらきらと引き立つのです。

posted by Elie | JAMES McAVOY | comments(0) | trackbacks(0) |
ダリ展
 東京より一足先に、京都でダリ展を見てきました!ちょっと古風で威厳のある四角い建物、京都には何度も旅行していますが、関東に住まう私にとっては初めて入る場所でした。

 10年前にも一度、ダリの展示会は見ていますが、そのときにはなかった舞台や衣装のデザインとか、本の挿絵なども展示されていて、そのあたりがよかったです。「ドン・キホーテ」と「不思議の国のアリス」のテイストが全然違って面白い。前者はあまり水を含まない筆で力強く描いたようなタッチで、後者はたっぷり水を含んだところに絵の具を流し込んでにじませた感じの柔らかさのあるもの(けれど色が混じり合ってどす黒かったりする)。ドンキの挿絵で、「頭が爆発したドン・キホーテ」というのがあって、これが本当にボンって爆ぜていて、このひともインプラントチップを埋め込まれていたのか……などと思ってしまうのでした。(参考映画「キングスマン」)同じくドンキの挿絵で描かれていた風車は、思い切りよくバツじるしだったのも鮮烈。あの勢いのよい筆遣いに、ちょっと岡本太郎のパワフルな絵を思い出してみたりして。あと、ディズニーと共同制作(?)したアニメーションが、「アンダルシアの犬」ほか1篇と3本立てで上映されており、とても気に入りました。ダリの作品世界が動いて、形が世界になって、そのなかで何となく感情の起伏があって、もう一度見たくなります。昼とも夜ともつかぬ陰影のなか、砂色の殺風景な情景が息づくさまは、「ファンタジア」にでも収録されていても違和感はないかもしれません。

 異次元の作品が印象深いダリですが、初期の絵のタッチは案外ふつうだったり(そりゃ最初からああではなかろうて)、上記のような挿絵やアニメーションなど、実はいろいろな仕事をしていたのだな〜と、知ることができた展示でした。

 ミュージアムショップには、がらぽん福引の繭玉ころがしバージョンとでも言ったらよさそうな、凝ったガチャが設置されていました。レジでダリ札という紙幣を購入し、紙幣の分だけハンドルを回すのです。白い卵型のケースが樋をころころと転がってくるのに、昔々に忘れてきた好奇心を刺激されるような気分。確かダリの絵には卵のモチーフが登場したと思うので、きっとそれゆえに卵型なのだろうな。

於:京都市美術館

posted by Elie | MUSEUM REPORT | comments(0) | trackbacks(0) |
「X-MEN アポカリプス」
 きっかけはなんだっただろう?マーベル作品群に、どこから入ったらよいかわからずに二の足を踏んでいたところ、「キングスマン」と同じ監督だよと教えていただいたFastClassが始まりだったはずです。エリックとチャールズと、彼らを取り巻くミュータントたちが力を合わせて強大な敵に立ち向かってゆこうとする姿と、エリックとチャールズと、マジックショーのようなスペクタクルと、エリックとチャールズに魅了されてしまい、続けざまにFuturePastを見ながら、最新作は絶対に映画館で見ようと決めたのでした。


続きを読む >>
posted by Elie | JAMES McAVOY | comments(0) | trackbacks(0) |
「ジャングル・ブック」
 ウォルトが製作に関わった最後の長編アニメーション、だったかな?私も小さい頃に見ていて、好きな作品のひとつです。その実写化で、少年モーグリ以外はすべてCGなのに、そうとは思えないほど壮大でリアルだと話題の本作。確かに、とてもCGとは思えぬCGでした!特に動物が喋っているのが、いかにも人語をペラペラしてるのじゃなく、牛の反芻とか、単にお口モニョモニョしてるのとか、あの生き物たちの生理的な動きに見えるのです。あとは色々なところで触れられていますが、毛並みの表現がすごい。濡れて張り付いた感じとか、まさにバーチャルリアリティー。どこまで本物のテクスチャを取り込んでいるのかわからないけれど、筋肉の躍動も素晴らしくて、バギーラの肉体美が大変ツボです。ストイックな黒光り、最高にセクシー。

 ジャングルの中に人間ひとりなので、否が応でも浮いてしまうモーグリですが、ラクシャが本当の親子のように愛情いっぱいに育ててくれているのがわかって、とても温かい気持ちになりました。彼を拾って育てようとしたのはバギーラだけれど、ラクシャがいなかったら、モーグリはもっと早くに生きる道を絶たれてしまっていたか、あすこまでは順応できなかったのではないかな。本作の好きなところは、種の違いを埋めようとはしないで、四足と二足の違いをはっきりと描き分けたところ。オオカミらしいやり方にこだわっていた少年に、モーグリらしいやり方を展望として与えてくれたのはバルーで、しかもこうしなさいではなく、選択するのはモーグリであるところ。考えて、予測して、道具を作り、使うことができる。それから、赤い花を運ぶことができた。そういう面でジャングルの他の動物とは違っている少年だけれど、バギーラの教えに素直に従い、彼らの世界にすんなりと馴染んでゆくこともできる。四足と二足で結局のところずいぶん違うけれど、共存するために守ることは守る。最後のシア・カーンとの対決や、ゾウとのくだりで、モーグリはいままで以上にジャングルの仲間になれたと思ったし、彼がバギーラとバルーに向けた少し大人びた微笑みには生き物としての成長も感じられました。出会った頃のちっちゃいモーグリの無垢なおめめに、バギーラはなにか生き抜く素質のようなものを見出していたのかなぁ。

 なにより興奮したのは、好きな歌のシーンを実写で見られたことかな。アニメーションで好きだったバルーが木の幹で背中を掻くのも見てみたかったぞ。あと、キング・ルーイのナンバーがあんなに野心的で横暴な歌だったなんて、曲調そのままに陽気でお気楽な歌だと思ったまま大きくなったので、これはちょっと発見でした。

 飛び出す絵本のようなエンドロールも面白かったから、離席するのは勿体無い!スナネズミみたいなやつとシア・カーンの対峙が笑えます。

 ちなみに今日は、こんなスケジュールでした。↓

posted by Elie | MOVIE | comments(0) | trackbacks(0) |
王家の紋章
主なキャスト(敬称略)

メンフィス:浦井健治
キャロル:新妻聖子
イズミル:宮野真守
ライアン:伊礼彼方
ミタムン:愛加あゆ
ナフテラ:出雲 綾
ルカ:矢田悠祐
ウナス:木暮真一郎
アイシス:濱田めぐみ
イムホテップ:山口祐一郎
ミヌーエ将軍:川口竜也
セチ:工藤広夢

@帝国劇場 2階D列上手サブセンター

 浦井さん主演、裕也さん振付ということで気になっていたのですが、スケジュールの様子を窺ううちにまさかの全日程完売という現象に見舞われ、チケ入手にはずいぶん難儀しましたが、ご縁があり譲っていただくことができました。ありがとうございました!!!


続きを読む >>
posted by Elie | MUSICAL | comments(0) | trackbacks(0) |