ローゼンクランツ:石橋徹郎
ギルデンスターン:浅野雅博
@下北沢OFF・OFFシアター C列センター
念願の舞台を観てきました!
戯曲の存在を知ってからと言うもの、行動圏内にある大型書店から神田の古本屋からオンラインで全国の古本屋まであたり、図書館、その辺で開催される古本市なんかで探しても入手困難で、結局、国会図書館かどこかの書庫にあるけど閲覧のみ、ネットショップだとあるけど価格が高騰している、という事実にがっくりしつつ未だに古本市があると探さずにはいられない作品です。
なんか面白すぎてうまいことまとめられないけれど、自分が誰として、どのように生き、どのように死ぬか、世界の片隅・舞台の端っこであっても、生命(役)の重さは主役のそれとか現実のそれとかと等しいのだ…と言うのを感じました。
印象的だったのは、この言葉(大意)。浅野さんが人形の役者に短刀突っ込んで(!)喋るせりふ
“死んだら何もなくなるんだよ!お前らが安っぽく演じるように、一度死んだら別の帽子をかぶってまた登場するのとは違う!”
ああこれって思った。もう一度観たかった…!
ふたり芝居ではありますが、映像や人形でふたり以外の人物を登場させる手法には笑いました。衣装が段ボールみたいに平らで、前後から挟むように着けていて、ポローニアスだっけ?オフィーリアのパパがやられてしまった直後の王様、片腕でお后様を抱えるように支えているので襟と頭がズレてて(笑)。人形(下から手を突っ込んで操るタイプ)に濡れ場?を演じさせているのは、動物が狩りしているのに似てて(あながち全く違うものでもないかもしれない笑)可笑しかったです。
この日は、いよいよ事の運びが自分たちの首を追い詰めてきて、人形が王宮で起こる惨劇を示唆し始めた頃、地震が起きました。すごい演出と思うのも束の間。それでも決して揺れずに集中し続けた役者さん、少しざわついただけでクライマックスを見逃すまじと食いついた観客の熱意と愛情で、無事に幕となりました。