劇団四季 壁抜け男〜モンマルトル恋物語〜
2012.02.25 Saturday
キャスト(敬称略)
デュティユル:飯田洋輔
イザベル:樋口麻美
部長・刑務所長・検事:青木 朗
八百屋・娼婦:丹 靖子
デュブール医師・警官2・囚人・弁護士:寺田真実
B氏(公務員)・警官1・看守1・ファシスト:金本和起
C氏(公務員)・乞食・看守2・裁判長:川原信弘
画家:永井崇多宏
M嬢(公務員):戸田愛子
A夫人(公務員)・共産主義者:久居史子
新聞売り:有賀光一
@四季劇場 [秋] 2階1列センターブロック上手寄り
「Seasons Of Love」の興奮冷めやらぬまま、壁抜けてきました。今月はダンス作品ばかり立て続けに観ていたため、歌演目は凄く久しぶり。もちろんわかってはいたけれど、冒頭から歌い始めてちょっと吃驚しました。しかも、音の運びが全体的に、よく馴染んだBWミュージカルやウィーンミュージカルと違い、ころころと愉快。素人耳には音階がとても複雑…というか、細かい。きっと音符ひとつに文字がひとつくらいの割合で当てられているのかもしれません。言葉を追うのは大変でしたが、ぽんぽんとスキップするようにリズム良く流れてゆきます。そんな音楽の中でもいちばん聴きたかったのは、「55steps」の2幕幕開きにも使われていた『最新ニュースのジャヴァ』。本家で聴くと、出典はこの場面だったのかとパズルが出来上がった心地がしてわくわくしますね。難を言えば訳詞…しっくりこないのは翻訳ミュージカルにつきものの難問ですね。部長の歌は面白かったけれど、医者の歌はあまり響いてきませんでした。
音楽の印象も違えば、本編中に流れている空気感も違うもの。フランス製の作品はユーモアが他と一味違って面白いです。ご機嫌で可愛い作品でした。(プティさんがバレエに仕立て上げたらどのようになるのだろう!!)装置や道具も洒落ていて、特に冒頭の折畳み机には笑いました。壁抜けの仕掛けは、ホログラムや照明の暗がりをうまく使い、こちらを突き抜けてあちらからこんにちはする時もタイミングが絶妙。部長を陥れるガルガルマスクは田邊さんに似てみえました(笑)。
丹さんの娼婦がぴったりはまっていて、助演女優賞もの。したたかに人生を謳歌してきた大らかさと、チャーミングさが見ていて飽きません。警官とのやり取りも楽しい場面。「ダンシング・チャップリン」でも巡査はコミカルに描かれていましたが、フランスで警官や巡査はそう言う位置づけなのでしょうか?囚人はバートン監督のクレイアニメキャラを思わせる扮装・体形・髪型・表情が可愛い。
デュティユル、前回は幹二さんが演じたのですよね?イザベルとキッスしちゃったyo-ho!とあんなにホップステッブしたのか、ちょっと想像の範囲を超えています。それとも役者の得意分野やバックグラウンドに合わせた演出がつく…ということが四季であり得るのでしょうか。飯田さんも歌枠だとは思うけれど、CATSで見せるグロールタイガーの立ち回りなどは結構華やかな印象なので、そんなことをぼんやり思いました。
アイーダに副題がつくという小さな事件(笑)がありましたが、これの副題も変更されていますね。以前は“恋するモンマルトル”だったと思いました。私は現行のものよりも暗喩的な余韻が好きです。タイトルから物語を想像する楽しさがあるように感じるので。
デュティユル:飯田洋輔
イザベル:樋口麻美
部長・刑務所長・検事:青木 朗
八百屋・娼婦:丹 靖子
デュブール医師・警官2・囚人・弁護士:寺田真実
B氏(公務員)・警官1・看守1・ファシスト:金本和起
C氏(公務員)・乞食・看守2・裁判長:川原信弘
画家:永井崇多宏
M嬢(公務員):戸田愛子
A夫人(公務員)・共産主義者:久居史子
新聞売り:有賀光一
@四季劇場 [秋] 2階1列センターブロック上手寄り
「Seasons Of Love」の興奮冷めやらぬまま、壁抜けてきました。今月はダンス作品ばかり立て続けに観ていたため、歌演目は凄く久しぶり。もちろんわかってはいたけれど、冒頭から歌い始めてちょっと吃驚しました。しかも、音の運びが全体的に、よく馴染んだBWミュージカルやウィーンミュージカルと違い、ころころと愉快。素人耳には音階がとても複雑…というか、細かい。きっと音符ひとつに文字がひとつくらいの割合で当てられているのかもしれません。言葉を追うのは大変でしたが、ぽんぽんとスキップするようにリズム良く流れてゆきます。そんな音楽の中でもいちばん聴きたかったのは、「55steps」の2幕幕開きにも使われていた『最新ニュースのジャヴァ』。本家で聴くと、出典はこの場面だったのかとパズルが出来上がった心地がしてわくわくしますね。難を言えば訳詞…しっくりこないのは翻訳ミュージカルにつきものの難問ですね。部長の歌は面白かったけれど、医者の歌はあまり響いてきませんでした。
音楽の印象も違えば、本編中に流れている空気感も違うもの。フランス製の作品はユーモアが他と一味違って面白いです。ご機嫌で可愛い作品でした。(プティさんがバレエに仕立て上げたらどのようになるのだろう!!)装置や道具も洒落ていて、特に冒頭の折畳み机には笑いました。壁抜けの仕掛けは、ホログラムや照明の暗がりをうまく使い、こちらを突き抜けてあちらからこんにちはする時もタイミングが絶妙。部長を陥れるガルガルマスクは田邊さんに似てみえました(笑)。
丹さんの娼婦がぴったりはまっていて、助演女優賞もの。したたかに人生を謳歌してきた大らかさと、チャーミングさが見ていて飽きません。警官とのやり取りも楽しい場面。「ダンシング・チャップリン」でも巡査はコミカルに描かれていましたが、フランスで警官や巡査はそう言う位置づけなのでしょうか?囚人はバートン監督のクレイアニメキャラを思わせる扮装・体形・髪型・表情が可愛い。
デュティユル、前回は幹二さんが演じたのですよね?イザベルとキッスしちゃったyo-ho!とあんなにホップステッブしたのか、ちょっと想像の範囲を超えています。それとも役者の得意分野やバックグラウンドに合わせた演出がつく…ということが四季であり得るのでしょうか。飯田さんも歌枠だとは思うけれど、CATSで見せるグロールタイガーの立ち回りなどは結構華やかな印象なので、そんなことをぼんやり思いました。
アイーダに副題がつくという小さな事件(笑)がありましたが、これの副題も変更されていますね。以前は“恋するモンマルトル”だったと思いました。私は現行のものよりも暗喩的な余韻が好きです。タイトルから物語を想像する楽しさがあるように感じるので。