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舞台・映画などの鑑賞記、感動をそのままに。
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劇団四季 キャッツ(鑑賞22回目)

 今日は、「美女と野獣」のときに始めてお会いしたSさまのご好意に甘えての突発ソワレでした。しかも最前列、なかなか取れた席ではありません。それだけでも気分が高まります。Sさま、ありがとうございました!
劇場前には昨年と同じオブジェが1周年仕様でお目見え。ロビーにもリースがかかっていました。

 前方席の宿命ではありますが、あまりにも舞台に近すぎて全体像を把握するのは困難でした。が、CATSの場合は幾度となく観劇しているため、問題ありません。それに、視界が限られても“その席でないと見えないもの”というのが必ず存在するのが良いところですね。まず驚いたのは、かなり舞台の端まで使って踊っていること。ふとしたら落下しそうなところに立ち位置を定め、そこで踊り始めたりするので、プロ集団相手に失礼ですが、思わずハラハラしてしまいました。決して広いとはいえない舞台で、本当に巧みにフォーメーションが組まれているということも、再認識しました。

 横に張り出した部分での小芝居や、客席通路の様子は全く見えませんが、今にも飛び掛られそうな近距離で、全視野を猫たちが駆け回るなんて贅沢な体験ができて、本当に嬉しい。序曲前の3匹の様子もじっくり見られました。このときは表情を殺しているためか、夜の路肩で野良猫に出くわして見つめられたときのような、異空間への招待を受けたような不思議な気分になりました。束の間、コリコとランパスが目を見交わします。


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劇団四季 スルース(探偵)
キャスト(敬称略)

アンドリュー・ワイク:志村 要
ミロ・ティンドル:下村尊則
ドプラー警部:松本克弘
タラント部長刑事:三浦康雄
ヒッグズ巡査:稲葉 薫

@自由劇場 1階13列センターブロック下手寄り

 シェイクスピアと違い、華美な形容詞や比喩が削ぎ落とされたスタイリッシュな台詞たち。英国だけあって、クリスティ作品に似た匂いを感じました。ユーモアと皮肉とが、生き生きと舞台から溢れてきて、加えて二転三転するミロとアンドリューの拮抗関係にぐいぐいと惹き込まれ、思わず息を止めて観ていました。

ネタばれ>>> 前半は共謀と思われたものの、態度をがらりと変えたアンドリューにミロが追い詰められてゆき、後半は全てを綺麗に葬り去った風情のアンドリューが、法的な窮地に追い込まれてゆく。そして最後の最後で逆転・逆転し、ゲームに勝利を収める代償に人生半ばで魂を天に返上するも、どこか満足げなミロの高笑いが狂気に満ちていていい。爆笑人形の無味乾燥な笑い声がけたたましく響くラストは、男女関係の縺れが招いた馬鹿げた衝動への嘲笑にも思われました。前半と後半で、ソファ横のチェス駒の並びが反転していたように見えたのですが、幻覚だったしれません。仮に幻覚でなかったなら、逆転劇を暗示しているのでしょう。<<<ネタばれ

 下村さんは初めて拝見したのですが、道化に扮したミロの高所恐怖症宣言を始めとするコミカルな芝居とか、ジャグリングとか(脚本上わざと失敗していますよね?)、美しい立ち姿とか、自然な色気があってとても素敵な方ですね!お声も魅惑的。実際に歌う場面もあって、芝居も含めて2度美味しい感じです。お着替え場面が2度もあって、2度目なぞはインナー姿で軽やかに階段を上る姿まで見ることができます。ちょっと面白かったです(笑)。このミロくん、エレガントな物腰を身につけるのにとても頑張ったのでしょうか。それとも生来備わっていたものなのでしょうか。そんなことを考えながら見ていました。

 脚本のアンソニー・シェーファーは、「エクウス(馬)」のピーター・シェーファーと双子の兄弟らしい。そのいずれもレパートリーとしている劇団は、なかなか稀有じゃないかと思います。

 心から面白い芝居でした!思い出したことあれば追記します。
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劇団四季 ソング&ダンス 55ステップス(東京凱旋公演)其の参 大千穐楽
キャスト(敬称略)

♪♪♪ヴォーカルパート♪♪♪
李 涛、渡辺 正、平良交一
早水小夜子、金平真弥、福井麻起子

★★★ダンスパート★★★
西尾健治、金久 烈、徳永義満、水原 俊、斉藤洋一郎
新庄真一、前田順弘、河野駿介、花島佑介
加藤久美子、杏奈、須田綾乃、泉 春花、駅田郁美
今 彩乃、原田麦子、柴田厚子、井上佳奈、井上実美

キーボード・コンダクター:喜多形寛丈

@電通四季劇場 [海] @2階7列上手側

【人名表記の凡例】
金久さん=グヨルさん
斉藤さん=洋ちゃん
李さん=涛ちゃん


(気持ちばかりの配慮でお顔を隠しておきました)

 カンパニーの皆様、大千穐楽おめでとうございます!!!

 今日はご縁があって、ひとつの区切りに立ち会うことが出来ました。チケットを手配してくれたT嬢、本当にありがとうございました!!

 比較してしまっては何ですが、敬二さんが登板されているのと居ないのとでは、ダンスのテンポやキレが若干割り引かれる気も致します。だがしかし!!と声を大にして言いたいのですが、楽日という事もあってか、演奏も歌もダンスも、あらゆるパフォーマンスに物凄く熱がこもっていました!そして、ひとつひとつの瞬間がこれを限りに二度とは観られないのだと思うと、本当に尊いことという思いが溢れかえり、今日この公演にご縁があったことに感謝してもしきれません。

 この作品に観客として関わることが出来、初演・全国・凱旋公演と、文字通り宝石箱のようなひとときを幾度もいただき、嬉しく思います。(今日お会いできたKさまがよい事を仰せだったので、一部の表現を拝借いたしましたv)

 今日はとてもたくさんの方々とお会いでき、楽しいお話を聞かせていただきました。ありがとうございました!是非また劇場でお会いしましょう!

 ※以下、舞台の進行に沿って気づいた点についてのみ記載。


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posted by Elie | MUSICAL | comments(4) | trackbacks(0) |
劇団四季 キャッツ(鑑賞21回目)

 今日は久しぶりの回転席、それも滅多に取れないであろうセンターブロックだったので、わくわくしていました。隣のスロープをたくさんの猫たちが通過したり、目を合わせに来てくれたりして、気分が高揚しました。それの他、回転席の特典としては猫たちのダンスに合わせて揺れること、細かいお芝居を双眼鏡なくしても見られること、諸々でしょうか。舞台に近接しているため全体を遍く見ることは難しいですが、この迫力は何ものにも変えがたい。


劇場前の旗が記念旗になっていました。

 今日は観劇前からT嬢、Nさまとご一緒し、観劇後には何とKさま&Nさま、ソワレ観劇前のNさま(Nさまばかり/笑)にお会いすることが出来ました。猫の歴史の深さ、厚さに触れ、T嬢と私は感心することしきりでした。皆様ありがとうございました!


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posted by Elie | MUSICAL | comments(0) | trackbacks(0) |
劇団四季 キャッツ(鑑賞20回目)


 今日は、お譲り頂いた初めてのC席。それも5列目という競争率の高い席での観劇でした。休日ともあり、劇場は大混雑。隣は空席でしたが、そのお陰もあり、こと『ネーミング オブ キャッツ』では早くも今日のクライマックスを迎えるに至ったのでした。

 快くチケットを譲ってくださったFさま、本当にありがとうございました!!
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劇団四季 ソング&ダンス 55ステップス(東京凱旋公演) 其の弐
キャスト(敬称略)

♪♪♪ヴォーカルパート♪♪♪
李 涛、渡辺 正、平良交一
早水小夜子、金平真弥、福井麻起子

★★★ダンスパート★★★
加藤敬二、西尾健治、金久 烈、徳永義満、水原 俊
新庄真一、前田順弘、河野駿介、花島佑介
加藤久美子、杏奈、須田綾乃、、泉 春花、駅田郁美
今 彩乃、原田麦子、柴田厚子、井上佳奈、井上実美

キーボード・コンダクター:喜多形寛丈

@電通四季劇場 [海] @1階18列下手ブロックセンター寄り


 どうしても特別カテコにあやかりたくて、突発的にソワレを観劇。乗り換えに次ぐ乗換えで、職場からの移動が若干大変でしたが、行って良かったと思いました。いかにも会社帰りの勤め人風情が多く、男性客もかなり居たことが新鮮でした。休日マチネですと女性が殆どですものね。満席とまでは行かないものの、オーヴァーチュアや『ビー・アワ・ゲスト』では自然と手拍子も起こり、盛り上がっていました。

 以下、舞台の進行に沿って主な歌い手・踊り手と、感想を書いています。判別のついた限りでキャストも表記していますが、間違いなどありましたら突っ込んでくださいませ(汗)


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posted by Elie | MUSICAL | comments(0) | trackbacks(0) |
ドガ展
 この展示会のために、桜木町に久しぶりに降り立ちました。美術館の前には開館を待つ人の列が折り返していましたが、館内ではそれほど凄い混雑は感じませんでした。満員電車さながらだったいつぞやのダリ展と比べたら、もう何も怖くありません(笑)。

 まず印象的だったのは、憧れの画家アングルの言葉“線を描きなさい”に導かれるように緻密なデッサンをした、ということ。女性の長衣にフォーカスした習作は、どれも熱心な筆致であるように見受けられました。‘線’を意識しながら見ていると、踊り子や湯浴みの女がつくる身体のラインに、彼の気に入った形があるように思われてきます。特に前者では普通とは逆の動きをするため(アン・ドゥ・オールなど)、画家にとって創作意欲を刺激される題材であったのではないかと。後者では、上体だけを屈めて足を拭くときのふくよかな臀部が上に向いたポーズを多く描いていますので、これが気に入りなのかな、と。

 以下、これは、と思うものを列挙。

「トキと若い女」
 演劇の一齣のようにも、モデル相手に描いたようにも見える不思議な雰囲気が漂ってきました。聖母マリアを連想する青い布と、真っ赤なトキの配色が鮮やかで、静かな憂いを帯びた黒い髪と瞳にも惹き付けられました。布のシワには、これの前に展示されていた長衣の習作の成果を感じます。

「木陰で死んでいるキツネ」
 これは絵画よりも題名が琴線に触れました。‘死んでいる’という言葉が、まるで‘眠っている’とか‘休んでいる’のように、生き物が意思を持って行なっていることのように感じられ、描かれたキツネが突如むくりと起き上がってねぐらに帰って行きそうだと思ったのでした。

「エトワール」
 思いのほか小さなカンバスでした。ダ・ヴィンチの「受胎告知」を見たときも思いましたが、絵画自体の存在感が凄いのですよね。フットライトに青白く浮かび上がる踊り子の姿を客席から見ているかのような、時を越えた絵画との一体感と言うのか、不思議な既視感を覚えました。


於:横浜美術館
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