BOOK SHELF
舞台・映画などの鑑賞記、感動をそのままに。
好きなものは好き!

映画の感想はアプリを使い始めました。カテゴリーからMOVIEを選んで、表示される最新記事内のリンクから行けます。

ご連絡はコメントかメール(カテゴリーから選択)でお願いいたします。
since 2005.Feb
貴重映像
“BeTARO100人の岡本太郎”に首藤さんが登場。
こちらで見ることが出来ます。
内容は、首藤さんが今回始めて岡本太郎さんの記念館を訪れるというもの。
先日のベジャール・プロで踊られた「ギリシャの踊り」の貴重な映像を見ることが出来ます。控え室でメイクをする様子や、汗を滴らせながら舞台袖で待機している様子も映りますが、「ギリシャの踊り」を観られなかった方には本当に貴重な映像ですよ。



ストリーミング配信なので、再生して眼に焼き付けるしかないですね。
posted by Elie | YASUYUKI SHUTO | comments(4) | trackbacks(1) |
「かもめ食堂」
 首都クロムには邦画の感想が少ない。と言うのも、私自身が邦画を見ることが少ないからなのですが、今日は久し振りに邦画体験をしました。
 因みに、過去に見た邦画↓
 「座頭市」
 「Shall we ダンス?」
 (以下感想書いておらず)「誰も知らない」「バトル・ロワイアル特別篇」

 この作品は素晴らしいですね。ゆったりした雰囲気で、人物たちの関わり方や掛け合いがとても面白く構成されているのですから。何が良いかと言えば、人物たちの過去の事情や、今フィンランドに居る理由が明確に提示されないままお終いまで続いていく事。色々と想像の余地が残されているので面白さが増すのかしら。特に不明瞭で笑いが止まらないのは、もたいまさこさんの演じたキャラクター。登場した瞬間から物凄い存在感です。言葉が違うのに、その違った言葉のままおば様と通じ合ってしまう不思議な電波の持ち主である事だけは確か。

 『フィンランドのかもめはでかい』から始まるお話の運びも極めてゆったりとしているのですが、そんな緩さももたいさんでがっちり締める。笑。緩いからと言って隙だらけな作品では決してなく。。

 メニューも勿論そうですが、市場などの色合いも素敵ですね。そして食べる事を通して広がっていく人々の和。日本の良い所だとおもうのですが、孤食やら何やらでそう言った和が崩れていっているのではないのかな、と思うと少し寂しい気分もしますね。こういう家庭的で温かな風習は失われるべきではないと思いました。

 それにしても…美味しそうだったなぁ。ジャガイモ(?)を丸ごと使った料理が特に。
posted by Elie | MOVIE | - | trackbacks(2) |
「ダ・ヴィンチ・コード」
 原作を知らぬままこの作品の世界に飛び込みましたが、実に綺麗なsummaryという印象でした。キリスト教については一般以上信者未満の教育を受けた経験があるので、全くのちんぷんかんぷんと言うことにもならずにとても楽しめました。とは言っても、シオンやらテンプルやらの関連性についてまでは押さえていなかったので、その辺の相関は今後徐々に整理していくつもりです。

続きを読む >>
posted by Elie | MOVIE | comments(15) | trackbacks(82) |
「学校へ行こう!MAX」に水香さんが
 いつも多くのバレエ関連情報を発信され、お世話になっているJOLLYのお茶の間バレエ鑑賞記様で放送があることを知った、5月9日の「学校へ行こう!MAX」に、上野水香さんが出演されました。それを録画していたものを、やっと観ることが出来ました。最も興味深かったのは、「ボレロ」の舞台映像とリハーサル風景がかぶさるように、交互に流された所です。リハーサル風景は貴重と言う他ないですが、特に舞台映像の方で眼を見張るものがあったので、あえて書こうと思ったのです。

 私は先日のベジャール・ガラ以前に、水香さんがメロディを踊られたのを見ています(2005年1月3日の記事参照)。その時は、ただ振り付けをなぞっているように見えてしまったのですが、今回の放送を見た限りでは確実に進化していると感じたのです。何か感情のようなものが、繰り出す動きの一つ一つに込められていたように感じられました。それに腕のムーブメントが力強くなっていました。水香さんが日本で初めて「ボレロ」を披露されたときに感じた“水香テイスト”(肩や視線の使い方、しなやかな身体をしなやかに使う踊り方)は少し薄れ、逞しさとは行かないまでも、以前より格段に力が漲っているように思いました。これは、振付家自身が望んだ“初演の形”に徐々に近付いているのでしょうか。そしてベジャールさんはそれを完璧に見通して居たのでしょうか。そんな風に思い、突然、水香さんの「ボレロ」を見たい衝動に駆られたのでした。

 エミちゃんは、悩みが一先ず解決したようで良かったですね。この経験がばねになって、より一層レッスンに熱が入っているのではないかしら、と思います。もしかすると将来、何処かの劇場で……
posted by Elie | DANCE, BALLET, PLAY | comments(2) | trackbacks(2) |
六本木にて
 ダ・ヴィンチ・コード展に行って来ました。例によって(?)原作は未読です。購入しても居ません。やや天邪鬼な性質のある私は、同じダン・ブラウンの作品なら寧ろ「天使と悪魔」を先に読もうかと思っていたくらい、ブームの波を避けようとしていました。笑。ところが、ダン・ブラウン作品に行く前に三島由紀夫(そのうち簡単なレビューを書こうと思っています)に寄ってしまったので、先に映画が上陸する事と相成りました。ネタバレされても大して気に留める必要もないし(と言うか、何がネタバレなのかさっぱり解らないので)、何も問題はないわけです。

 展示は、勿論ダ・ヴィンチの手による作品がルーブルからやって来ている筈もありませんから、最新のモニターによる解説映像がメインとなっていました。美術館ではおなじみの音声ガイドと併せて見れば、より一層理解が深まる事でしょう。

 最も興味深かったのは、「岩窟の聖母」のbefore/afterの比較です。大天使ウリエルの手とワシの手状に力のこもった聖母マリアの手…この手にはそういう意味があったのか!と驚く事しきりでした。因みにprof. ラングドンはbeforeの方がお好みの様ですね。一方で残念だった事は、メイン展示と謳っている「最後の晩餐」の解釈や謎の掘り下げ方が中途半端だったこと。大きさと映像技術ばかりで、内容はとても貧弱なように感じられました。ダ・ヴィンチの絵画や原作をお好きな方には当然の知識なのではないでしょうか。これくらいなら“美の巨人たち”で放送されるのを待っても全然遅くはない。それでも、一つだけ初めて知った事がありました。この絵がどこぞの修道会の食堂のために描かれたものだと言うことです。納得のモチーフかも知れません。

 私自身はダ・ヴィンチの人体素描に関心があるので、それだけを集めた画集が欲しい所なのです。25000円の豪華な画集で、人体素描のために割かれたページが僅かだったのは残念。。宗教画も素敵ですね。スフマート全開なので、聖母の柔肌や天使の肉付きの良さが際立って美しく見えます。

 これは余談になるのですが、書籍のページで原作の立ち読みが可能なのです。そこで冒頭部をチラッと読んだのですが……引き込まれますね!!友人がどんどん読んでしまうと言うのがよく解りました。これは是非とも読まねば。
posted by Elie | MUSEUM REPORT | comments(6) | - |
「ニュー・ワールド」
 理屈っぽい台詞ではなく映像で訴えてくる、理屈では語れない物語かと。
 これの映像を見て美しいと感じる事に理屈をこねる必要はありませんし、鑑賞後の清々しさをロジカルに説明する術も(私には)ありません。胸に残ったものは、さながら純水のよう。丹念な濾過を繰り返して得られた、沈殿物の見えない透明な水のよう。そこには不潔な泥水もなければ、人命を脅かす疫病もない。ただ混じり気のない感動があるばかり。自国だけでは足りなくなった入植者たちの身勝手な侵略を見ると、他に手を出す前に自分たちの領分を何とかする努力をもっとすれば良いのに、と思わずには居られないのですが、それさえ最後には掻き消えてしまうほど、詩的で美しい。きっと私は、主人公らの抱く愛情に感動したのではないのです。背景の美と、そこに生きる少女の放つ生命力に感動したのだと思います。もうとにかく輝いていましたよ、木々の緑や川の流れや少女が。

 ポカホンタスは、やはり裸足で地を踏みしめていないと違和感があります。バサバサしたスカートや袖のある服も、あまり似合うとは言えませんでした。なめし皮(?)の服に無造作に結った髪(或いは長く垂らしたまま)で、風を感じ大地を感じ、木肌に触れ、精霊に語りかける以前の生活の方が輝いていたかな。最終的には忍耐力のある素敵な英国紳士と良い家庭を築いたわけですが、草原を駆け回っていた頃を振り返ったり不意に思い出したりしたときに、現在の生活と比してどちらがポカホンタスにとって真に幸福だったのか…マトアカからレベッカになることが正しい選択だったか…それともそれらは彼女にとって全く別のもので、比較の対象にはなり得ないのか…。的外れかも知れませんが、そういうことを考えてしまいます。

 …この作品、とても楽しげに、幸福そうな笑顔を見せる彼女の映像を見せて終わるので、後が清々しいのです。
posted by Elie | MOVIE | comments(6) | trackbacks(11) |