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舞台・映画などの鑑賞記、感動をそのままに。
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「ラヴェンダーの咲く庭で」
 「〜至上の恋」と言い、「ショコラ」と言い、この作品と言い、ジュディ・デンチさんは演技が巧いですね!個人的には「ショコラ」のお婆ちゃんのような役が好きですけれど、「〜至上の恋」やこの作品のような恋のときめき(?!)を演じている、自分の気持ちに戸惑いを隠せないで居る表情もとても魅力的です。マギー・スミスの存在感ともバランスが良かったと思います。彼女の事は「ハリポタ/賢者の石」でしか観たことがないのですが、それでも、二人が同じフレーム内に入ると凄い貫禄を感じますね。話の中心に居るのが瑞々しい印象のアンドレアなので、これまた調和が取れるのかも知れません。彼らの周囲を彩っているコーンウォール地方の自然や、美しく作られた庭も素敵で、幻想的ですらありました。幕切れまで兎に角美しい景観とストーリーで、心洗われますね。
 姉妹の家に居るお手伝いの女性が面白いキャラクターで、笑わせてくれましたよ。アンドレアとのおジャガの皮むきシーンが気に入りました。彼女、昔はかなり別嬪さんだったそうですが、その頃の写真は流石に登場しなかったなぁ(笑)。アンドレアがソリストとして演奏する日には彼女がラジオのスイッチを入れて、集まった近所の人々と一緒に聞くのです。その団結力と言うか、アンドレアを受け入れていて、彼の才能が世界に向けて開花することを喜び応援しているのが解る演奏会のシーンでは温かい気持ちになりました。そしてあの素晴らしいヴァイオリンの音色!演奏が終わった瞬間(癖で/笑)拍手しそうになってしまっている事に気付きました。透明感のあるソプラノ歌手のような音色で素晴らしかったのです。

 全体を通して静かな作品でしたので、風景や音楽が際立って居たように感じました。冒頭と同じ画面を使いながら音声を抜いただけの最後のカットに新鮮さを覚えつつ、またもや素敵なヴァイオリンの音色をBGMにエンドクレジット。映画の余韻に浸っていました。
posted by Elie | MOVIE | comments(8) | trackbacks(5) |
屋根の上のヴァイオリン弾き
主なキャスト(敬称略)

テヴィエ:市村正親
ホーデル(次女):剱持たまき
チャヴァ(三女):安部麻美
モーテル・カムゾイル:駒田一
パーチック:吉野圭吾
ツァイテル(長女):匠ひびき
巡査部長:石波義人
司祭:青山達三
アヴラム:石鍋多加史
イエンテ:杉村理加
ラザール・ウォルフ:鶴田忍
ゴールデ(テヴィエの妻):浅茅陽子

@日生劇場 1F上手センター寄り
(2008年2月4日 劇場追加)

 レミゼ並に歌唱部分が多いのかと思ったら、半分以上は台詞劇でした。舞台の台詞回しは独特ですね〜。高校時代、演劇部にいた友人と同じ様な声で喋る方が居たのですけれど、どなただったか忘れてしまったわ。
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posted by Elie | MUSICAL | - | - |
色バトン
 シャーロットの涙のcharlotte様が回して下さいました。charlotte様は優しくて落ち着いた感じの色のイメージです。

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posted by Elie | OTHER MEMO | comments(2) | trackbacks(1) |
憑依か解脱か
 Un Dia de Noviembre様でご紹介のあった首藤さんの動画メッセージに大変な感激を覚えました。何故って、動いている首藤さん(笑)を見るのがあまりにも久し振りだからです。これを見る前夜、虫の知らせか夢に出てきた首藤さんとは違って髪が伸びていて、その辺も感激の湧き所となった一つでしょうか。

 相変わらずとても落ち着いた雰囲気で、柔らかな声音で『踊るのを楽しみにしています』と、少し身を乗り出して眼を輝かせている様子が、何か新たな発見をした少年のようでした。
 踊っている時は普段の彼からは信じられないようなパワーやオーラを感じるのです。私の中の最近の首藤さんと言えば、「ボレロ」のメロディ、「R&J」のロミオ(或いは学生1)、「カルメン」のドン・ホセです。スワンの王子には恵まれず…がっくり。
 特に「ボレロ」ではダンスの神か何かが憑依したような印象を受けるのです。しかしそれが半ばに来ると、憑依ではなく完全に彼の内側から溢れ出している事に気が付くのです。淀んだ何かが全てリズムや赤い円卓やライトに吸収され、彼本人は突き抜けたような表情で踊り続けているのです。私にとって最初で最後となった衝撃的な「ボレロ」。以来、この音楽だけは始めから終わりまで通して聴かないと気が済まないようになってしまいました。

 2003年のスワンレイクで我が心の真ん真ん中に躍り出たダンサーが、首藤康之さんその人でした。それ以来注目し続けて早3年、今度はニジンスキーの「牧神の午後」、フォーキンの「ペトルーシュカ」、ベジャールの「ギリシャの踊り」を踊ると言います。何が残念て、一日だけを除く全ての公演が平日にある事。故にベジャール・プロの方ははなから行ける望みも無いと言う事です。「ギリシャの踊り」は中島さんが踊られているパートなのでしょう。あの切れの良い足裁き、軽快な跳躍…この演目へのキャスティングを待っていた方だって居る筈…この日限りなんて勿体無いわ…!

 こんな風にして私は、これからもお酒よりバレエやダンスに陶酔できる世界を見出して行くのかも知れません。問題は費用の捻出ですが、実に健康的ではありませんか。笑
posted by Elie | YASUYUKI SHUTO | comments(5) | trackbacks(2) |
AMP「The Car Man」
 久し振りにマシュー・ワールドに酔いました。恍惚とした歓喜や幻想にも似た官能、肌をぬめぬめと覆う若い汗、激しい血の苦痛、ひっくり返った人生…全部が混ざり合った、陰影の強い映画のような、凄い作品です。

 マシュー版「カルメン」であるこの作品は、ルカを中心に均衡が崩れ、人間関係が狂ったり捩れたりして行くドラマに仕立てられていました。ルカ=魔性の女カルメン、アンジェロ=カルメンを愛したホセという人物関係だそうです。軸となる音楽はクラシックの「カルメン」に同じくビゼー。何ともドラマチックに盛り上がる音楽に乗って踊るのは、トゥシューズを履いた官能的な美女カルメンではなく、体格の優れた流れ者ルカであり、汗臭そうな工員やその女たちなのです。とてもパワフルで、ダンサーの肢体が空間に不規則な模様を描いているようなダンスによって、物語の世界にグイグイと引き込まれてしまいました。
 特にウィル・ケンプ扮するアンジェロの、繊細且つ劇的な感情の変化は見応えがありました。あんなに猫背で、所在無げにオドオドして、皆に苛められていたアンジェロが、愛するルカの裏切りや、そのために投獄された獄の看守による弄玩により…復讐の鬼に変貌してしまうのです。眼に宿した光がギラギラとしていて、最後の方は本当に不気味な感じさえします。彼が変わってしまって戸惑いを隠し切れずとも、寄り添うように其処にいる(居てやりたいと思っている)リタがとてもいじらしくて、でも可愛らしくて。
 幕切れは「カルメン」で受ける印象とあまり変わらないと思います。とは言え、私自身がアロンソ版「カルメン」の、しかもハイライトしか見たことが無いので印象をこれと決めてしまう事は出来ないのですけれどね。直後のラナの表情や、瞬間の場の静寂は、引き返しようの無い・取り戻し得ない空虚さに満ちているようでした。

 そう言えば、DDD創刊号に掲載されたウィルと首藤さんの対談で、ウィルが「ヤスがやるなら絶対アンジェロだよ」と言っていたなぁ。。再演の際は是非ともそういうキャスティングで見てみたいものです。「The Car Man」はマシューのカンパニーが初来日公演を行った時の作品、スワンの前年の春だったようですが…その頃は何をしていたんだろう…マシューのことは何も知りませんで、残念でした。

映像の主なキャストを挙げると…

流れ者ルカ:アラン・ヴィンセント
気弱な工員アンジェロ:ウィル・ケンプ
工場主ディノ:スコット・アンブラー
ディノの妻ラナ:サラン・カーティン
ラナの妹でアンジェロの恋人リタ:エタ・マーフィット

勝手に映画スターに変換してみると…

流れ者ルカ:ジェラルド・バトラー
気弱な工員アンジェロ:ヒース・レジャー(ウィルのままでも、大いに!)
工場主ディノ:キアラン・ハインズ
ディノの妻ラナ:シモーネ・ジェイド・マッキノン(「Attila」でのIldicoのイメージで)
ラナの妹でアンジェロの恋人リタ:アン・ハサウェイ(ナタリー・ポートマンでも)

 ガタイの良いアランが一瞬Gerryに見えてしまったので、こんな仕様も無いことをやってみた次第です。。俳優のことをよく知らないのが露呈していますね〜
posted by Elie | MATTHEW BOURNE | comments(2) | - |
「スティーブン・キング スリープウォーカーズ」
 吸血鬼特集?へぇ、そうですか。キングの脚本?では観てみましょう。

 と言うわけで昨日に引き続き、チャンネルを合わせてみました。
 始めに干からびた処女の死体が倒れてきた時に、もう止めようかと言う気になったり、話が定石通りなのか、単調なのか、割と直ぐに飽きてきてしまったのですが、この後面白くなるかも知れない…と思ってテレビを消せずに結局最後まで見てしまいました。

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posted by Elie | MOVIE | - | - |
携帯バトン
 悠雅的生活さまから立候補して(笑)頂いて参りました。

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posted by Elie | OTHER MEMO | comments(2) | trackbacks(1) |
「ドラキュラ」
 ゲイリー・オールドマン主演の作品ですね。キャストに有名な方々が揃っていて驚きました。ミーナ役はウィノナ・ライダー、ジョナサン・ハーカー役はキアヌ・リーヴス、ヘルシングはアンソニー・ホプキンス…す、凄い。。
 吸血鬼の基本のキが詰め込まれた作品ではないでしょうか。十字架にニンニクに聖水…祖国の土中でパワー充電可能というのは初めて聞いた設定でしたが。ドラキュラ誕生の秘密も解りやすく描かれていたので、登場人物の感情の動きも読みやすかったですね。その代わりひねりが無い様にも感じられますが、これはこれで巧いこと完結しているので一遍の叙情的な物語として楽しめるのではないかと。

 ドラキュラと言うと怖い物語と言う部類に入りそうなものですが、如何にも偽者〜な真っ赤な液体がジャブジャブと湧くばかりで特に身の毛のよだつ様な作品では無かったです。寧ろ、ゲイリー扮するドラキュラ伯爵の妻や彼女に生き写しのミーナへの深い愛や、自分が裏切られたと思っている神への怨念の方にドラマが集中していて(と言うのは、彼を目的として見たのでどうしてもそちらに感情移入している傾向にありますが)、受け入れられぬ異端の存在としての彼の内なる思いに心打たれたのです。

 題材が題材であるだけに、Gerry主演の「ドラキュリア」とどうしても比較してしまうのですよね。最大の相違点はその生い立ち。イスカリオテのユダとドラクル将軍(名前はこれだったかしら)、両者は随分違いますね。しかし遺恨故に吸血鬼となった点は共通している。…考えれば考えるほど悲しい種族だと思いました。
posted by Elie | MOVIE | comments(6) | - |
東京バレエ団「眠れる森の美女」
主なキャスト(敬称略)

オーロラ姫:吉岡美佳
デジレ王子:ウラジーミル・マラーホフ
リラの精:上野水香
カラボス:芝岡紀斗
フロレスタン国王:重石太志
王妃:坂井直子
カタラビュット/式典長:野辺誠治

妖精キャンディード(純真の精):大島由賀子
妖精クーラント<小麦粉>(活力の精):乾友子
パンくずの精(寛大の精):高木綾
カナリアの精(雄弁の精):高村順子
妖精ビオラント(熱情の精):田中結子
妖精のお付きの騎士:大島正樹、古川和則、中島周、長瀬直義、宮本祐宣、横内国弘

オーロラの友人:西村真由美、奈良春夏、前川美智子、吉川留衣、加藤文、森志織、福田ゆかり、村上美香
4人の王子:高岸直樹、木村和夫、長瀬直義、平野玲

ルビー:長谷川智佳子
エメラルド:門西雅美
サファイア:佐伯知香
ダイヤモンド:西村真由美

シンデレラとフォーチュン王子:井脇幸江、木村和夫
フロリナ姫と青い鳥:小出領子、古川和則
牡猫と子猫:前川美智子、平野玲
赤ずきん:加藤文


指揮:アレクサンドル・ソトニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

 幕が開いた瞬間、見たことも無い装置と衣装が。何が見たこと無いと言えば、その色合い。ピンクやパープルが基調となった洒落た衣装に、薔薇尽くしのセット。マラーホフが拘ったと言う、おとぎ話の世界をまさに具現化した舞台と言って良いのではと思いました。幻想に薔薇の棘を含ませたような雰囲気は、バレエがお好きな方は勿論の事、マイムが解らず話も知らず、バレエの知識なんてこれっぽちも無いけれど、服飾には興味があると言う方にも、上演時間が割と長い作品ではありますが意外と楽しめるのではないでしょうか。今まで見てきた作品の中でも、最も印象に残った舞台の一つです。
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posted by Elie | DANCE, BALLET, PLAY | comments(2) | trackbacks(1) |
1st Anniversary of '首都クロム'.
 お陰様で一周年を迎えました。これもひとえにご訪問下さるあなたのお陰です。
 これからも、魂が揺さぶられるような感動と素晴らしいエンターテインメントに出会えますように。そして此処を訪ねて下さった皆様と、鑑賞後感云々を分かち合えますように。

 備忘録を兼ねつつ、『首都クロム』はこれからもネットの世界に漂い続けます。どうぞよしなに〜
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posted by Elie | OTHER MEMO | comments(3) | - |