シルヴィ・ギエム 最後の「ボレロ」
2005.11.19 Saturday
「ギリシャの踊り」
これは以前、首藤さんのラスト「ボレロ」で初めて見ました。今回、舞台との距離、角度など見た環境があの時とは全く異なっていたので、その点からして先ず面白かったです。白と黒の混ざり合うのがとてもよく見え、日本の海しか知らない私が言うのもなんですが、岸に打ち寄せる波を思い出しました。
二人の若者を踊った大嶋さんと古川さんがとても素晴らしかった。笑顔が素敵。息も殆ど合っていて、見ているこちらまで晴れ晴れと爽快な気持ちになりました。「M」で見たお二人とは印象も違いまして、其れとのギャップも楽しんでしまいました。シと聖セバスチャンが肩組んで楽しげに踊っているのですからね、これは激しいギャップ。
更に特記すべきはソロの中島さん。あれだけのテンポで踊っても振りの一つ一つがはきと見えました。音をパで刻んでいるような、あの切れの良さ、以前に見たときよりも増していますね。私、思わず身を乗り出していなかったかしら。それ程にブラヴォー!
美佳さんと平野さん、幸江さんと木村さんもそれぞれにとても素敵でした。あぁ…思い出すだけでも世界に入れますねぇ(笑)
この作品に使われている曲は、CDあるのでしょうか。探してみようと思います。
「小さな死」
キャスト(敬称略)
シルヴィ・ギエム
マッシモ・ムッル
「カルメン」のドン・ホセからは想像だに出来ない程、ムッルの印象が違いまして、とてもセクシーでした。しなやかな筋肉をまとって闇から現れた彼、ひっつめにしたヘアスタイルもそのセクシーさに一味加えているのかと。
流れるような動きが特徴的。…しかし最も印象的だったのはギエムの足の甲でした。とても高いのですね。ルルヴェの時など、本当によく解ります。この方はどこまでが天性のもので、どこからが努力のものなのでしょう。それとも、境は無いのでしょうか。
「ドン・ジョヴァンニ」
キャスト(敬称略)
ヴァリエーション1:門西雅美 西村真由美 佐伯知香
ヴァリエーション2:小出領子
ヴァリエーション3:高村順子 井脇幸江
ヴァリエーション4:長谷川智佳子
ヴァリエーション5:大嶋由賀子
ヴァリエーション6:吉岡美佳
シルフィード:吉川留衣
初めて見ましたが、コミカルで可愛らしい作品だと感じました。タイトルになっているドン・ジョヴァンニはスポットライトとアナウンスでその存在が語られる程度、女性たちの身振り手振り踊りで、彼が如何に彼女たちの心を捕らえて止まないかが語られる風な作り。
領子さんがとっても可愛らしくて〜。この方、シンプルなレオタード系の衣装だとスタイル抜群なことが解りますね。美しい。「M」でも思いましたが。
幸江さんの邪魔をする(?)高村さん、この方は「ドン・キ」のキューピッドか何かで拝見したような…。とても軽快で面白かった。対する幸江さん、あーもう何よこの子みたいな感じで、その対比も面白かった。後で笑顔満開で踊っているのも素敵でしたわ〜
美佳さんも、皆さん含めてですが、「M」のシリアスな雰囲気とは打って変わって底抜けに(底が抜けていたかどうかは解りませんが)明るいのが印象に残りました。
「ボレロ」
やっと迎えた祭儀の時間。パーカッションの魅惑的な不整脈とスポットライトの妙技から始まるこの15分間は、異常なまでに短い。首藤さんの時もそうでした。気が付いたら曲は最後のクレッシェンドに入り、転調し、瞬間的に全てが闇に帰してしまう。
今回もその例に漏れず、媚態を決して見せない意志の強いギエムの巫女は、平伏すリズムと共に闇に消えていった。何が良かったとは具体的に書き起こせません。円卓の赤い反射に浮かび上がる、白い腕。見据える瞳、体と共に踊る髪。ゾクゾクしました…ブラヴォー!
…如何にリズムをおろそかに鑑賞していたかがばれそうな感想になってしまいましたね(笑)
これは以前、首藤さんのラスト「ボレロ」で初めて見ました。今回、舞台との距離、角度など見た環境があの時とは全く異なっていたので、その点からして先ず面白かったです。白と黒の混ざり合うのがとてもよく見え、日本の海しか知らない私が言うのもなんですが、岸に打ち寄せる波を思い出しました。
二人の若者を踊った大嶋さんと古川さんがとても素晴らしかった。笑顔が素敵。息も殆ど合っていて、見ているこちらまで晴れ晴れと爽快な気持ちになりました。「M」で見たお二人とは印象も違いまして、其れとのギャップも楽しんでしまいました。シと聖セバスチャンが肩組んで楽しげに踊っているのですからね、これは激しいギャップ。
更に特記すべきはソロの中島さん。あれだけのテンポで踊っても振りの一つ一つがはきと見えました。音をパで刻んでいるような、あの切れの良さ、以前に見たときよりも増していますね。私、思わず身を乗り出していなかったかしら。それ程にブラヴォー!
美佳さんと平野さん、幸江さんと木村さんもそれぞれにとても素敵でした。あぁ…思い出すだけでも世界に入れますねぇ(笑)
この作品に使われている曲は、CDあるのでしょうか。探してみようと思います。
「小さな死」
キャスト(敬称略)
シルヴィ・ギエム
マッシモ・ムッル
「カルメン」のドン・ホセからは想像だに出来ない程、ムッルの印象が違いまして、とてもセクシーでした。しなやかな筋肉をまとって闇から現れた彼、ひっつめにしたヘアスタイルもそのセクシーさに一味加えているのかと。
流れるような動きが特徴的。…しかし最も印象的だったのはギエムの足の甲でした。とても高いのですね。ルルヴェの時など、本当によく解ります。この方はどこまでが天性のもので、どこからが努力のものなのでしょう。それとも、境は無いのでしょうか。
「ドン・ジョヴァンニ」
キャスト(敬称略)
ヴァリエーション1:門西雅美 西村真由美 佐伯知香
ヴァリエーション2:小出領子
ヴァリエーション3:高村順子 井脇幸江
ヴァリエーション4:長谷川智佳子
ヴァリエーション5:大嶋由賀子
ヴァリエーション6:吉岡美佳
シルフィード:吉川留衣
初めて見ましたが、コミカルで可愛らしい作品だと感じました。タイトルになっているドン・ジョヴァンニはスポットライトとアナウンスでその存在が語られる程度、女性たちの身振り手振り踊りで、彼が如何に彼女たちの心を捕らえて止まないかが語られる風な作り。
領子さんがとっても可愛らしくて〜。この方、シンプルなレオタード系の衣装だとスタイル抜群なことが解りますね。美しい。「M」でも思いましたが。
幸江さんの邪魔をする(?)高村さん、この方は「ドン・キ」のキューピッドか何かで拝見したような…。とても軽快で面白かった。対する幸江さん、あーもう何よこの子みたいな感じで、その対比も面白かった。後で笑顔満開で踊っているのも素敵でしたわ〜
美佳さんも、皆さん含めてですが、「M」のシリアスな雰囲気とは打って変わって底抜けに(底が抜けていたかどうかは解りませんが)明るいのが印象に残りました。
「ボレロ」
やっと迎えた祭儀の時間。パーカッションの魅惑的な不整脈とスポットライトの妙技から始まるこの15分間は、異常なまでに短い。首藤さんの時もそうでした。気が付いたら曲は最後のクレッシェンドに入り、転調し、瞬間的に全てが闇に帰してしまう。
今回もその例に漏れず、媚態を決して見せない意志の強いギエムの巫女は、平伏すリズムと共に闇に消えていった。何が良かったとは具体的に書き起こせません。円卓の赤い反射に浮かび上がる、白い腕。見据える瞳、体と共に踊る髪。ゾクゾクしました…ブラヴォー!
…如何にリズムをおろそかに鑑賞していたかがばれそうな感想になってしまいましたね(笑)