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「トイ・ストーリー3」
 前2作もスクリーンで観ていて、いずれもプロット・効果ともに素晴らしかったけれど、それを凌ぐほどの作品になっていました。底抜けに賑やかで笑いに溢れた前作・前々作と比べると、持ち主との別れがお話の根底に流れているためにやや対象年齢を上げている印象ですが、そうやって玩具遊びを卒業してゆくのだという、作品自体が匂わせる‘成長に伴うもの’が一貫していて良かったです。数あるピクサー作品の中でも(すべてを網羅したわけではないけれど)抜群の出来だと思いました。

 様々な伏線、間の良さ・悪さが絡み合って状況が二転三転する展開には自ずと引き込まれます。人間にしてみたら何でもないインテリアほか室内の物品が、彼らを助けたり妨害したりと鮮やかに生きてくるのには、毎度のことながらアニメーターたちの目の付け所にたまげますね。(@保育園からの脱出劇など) ジャガイモ奥さんの失くした片目も、単に失くした訳ではなくきちんと役割を負っているのだから凄い。玩具の視点を意識した3Dの活用も成功していると思います。今までにないスケールを感じました。クライマックスの焼却炉では、迫り来る炎に彼らが覚悟を決めたとき、恐怖と心細さと心残りが彼らの瞳を掠めたとき、私も覚悟を決めていました。同時に、過去に処分されたかつての持ち物に対して、さぞや怖い思いをさせただろう、とまで思ったものです。

 笑いを散りばめて沸かせるのも忘れませんよね。バズのスペイン・モードには大笑いしました。腰つきなんて驚くほど滑らかだけれど、ライトイヤー人形は見た目以上に関節が精密に出来ているのでしょうか(笑)。玩具らしいぎこちなさを残した大袈裟な身振り手振りが面白い。エンドロールで披露するジェシーとのタンゴは、意外と(?!)セクシーでした。そんなバズがバンデラスのよう見えたものですから、彼が吹替えた猫(@「シュレック2,3」)がちらついてしまって、二重におかしかったです。対するジェシーの表情が、特にバズ絡みで2よりもとてもチャーミングだった気がします。他、おつむが浮かれたケンのファッションショーは抱腹絶倒でした。

 冒頭のビデオ映像と少なからずリンクするラストは、未来に開けた明るい幕切れで良かったです。宝物である人形たちを手放す寂しさと、そうしてまでも彼らはひとところで大切にされて欲しいという思い。アンディの切なさと優しさが伝わりました。ウッディが手を振る(ボニーが振らせている)様子に、一瞬見せた表情が目に焼きついています。彼をこんなに人思いの良い少年に育てたのは、間違いなく玩具たちであったろうと感じます。ボニーとの人形ごっこを最後に、アンディは子供の世界を巣立っていったのかな。自分がいつから人形遊びをしなくなったのか、そんなことに思いを馳せながら遠い記憶を彷徨うのでした。

 エンドロール映像では、エイリアンにしては長めの台詞を喋る貴重映像が(笑)。彼らの「キャッツ」って、どんなものになるでしょうか…。

同時上映「Day & Night」
 単純で柔らかな曲線で描かれた、古きよき平面アニメのキャラクターの中に、3D技術の粋たる賑やかで細かな映像がはめ込まれていて斬新。キャラクターの動作と中の風景の一致が面白い。昼と夜は対照的だけれど表裏一体、それが溶け合う時間帯は感動的です。
 3D字幕版にて鑑賞。

 以下、余談。
 本編開映前に上映される鑑賞マナーについてのショートムービーが、非常に乙でした。特に印象的だったのは‘好きな人の手を握ってもいいけれど、野獣になってはいけません’のくだり。夏劇場のこけら落とし公演の、単なる宣伝にしか見えません(笑)。
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