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舞台・映画などの鑑賞記、感動をそのままに。
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「バベル」
 先ず、独り善がりに喚き散らすのをやめると良い。自分の要求だけを通そうとする欲求を鎮めないといけない。そういう怒号は耳障りなだけで、何も有意義なことはないのですから。そんな風に思います。苛立ちは、憎しみ同様に連鎖を繰り返すようです。繰り返す毎に、嵩も増して行きます。それは恐らく、まだ言語が一つだけだった遙かな時代に、着々と高さを増していったバベルの塔の如く。

 スーザンが運び込まれた家のお婆さんが良かった。言葉が通じない中で、彼女だけが喚き散らしたり取り乱したりすることなく、重傷を負ったスーザンを優しく看病する。それこそ、カオスにもたらされる一筋の光明なのではないかと感じます。

 一番涙腺が緩んだのは、マイクが不安と涙で顔を歪めながらアメリアに“僕も行く”と訴える所。彼の心細さが痛いほど解って、辛かった。アメリアが彼らの下を離れた後、もしかしたらマイクはぐったりしたデビーを守ろうと必死だったかも知れない。そんな風に思いを馳せると、胸がキューッと締め付けられます。

 アカデミー賞ノミネートで話題になった凛子さんの演技も素晴らしかったです。チエコの抱く孤独がスクリーンを突き破らんばかりの鋭利さをもって、こちらに迫ってきました。役所さんもとても印象的で、彼自身の提案による台詞“気をつけて”の雰囲気も良かった。これがもし脚本通りに“愛してるよ”だったら、リアリティに欠けたと思います。

 「21グラム」の時も時間軸をばらし、最後に全てが繋がるという手法で物語を描き出した監督の色がこの作品にもあって、リチャードが病院から自宅に電話をかけるシーンで時間の正しい流れを把握しました。物語の舞台があちこちへ飛ぶので忙しいですが、最後の最後に落ち着くべき軸に落ち着くと言う監督の手法が、意外と嫌いではありません。ただ頂けなかったのは、クラブの照明が激しく明滅する場面。眩しいし、目まぐるしく動くので、正視するのが辛かったです。具合の悪くなった方が出たと言うのも無理はないかなと。

 …うーむ、うまく書けないなぁ。
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2007/04/30 23:54
試写会にて「バベル」 カンヌ映画祭最優秀監督賞受賞作。 モロッコ、日本、メキシコを舞台に進行するドラマを交互に描く群像劇。 ・モロッコを旅行中のアメリカ人夫婦のリチャード(ブラッド・ピット)とスーザン(ケイト・ブランシェット)のエピソード ・モロッコの
ミチの雑記帳
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カリスマ映画論
2007/05/04 15:21
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「ボブ吉」デビューへの道。
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2007/05/04 22:50
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to Heart
2007/05/05 02:00
原題:Babel 我々は十分賢くなったので、"塔を建て、天に届かせよう・・・"、そして主は町と塔を見て、言われた"彼らの言葉を乱し、互いに言葉が通じないようにしよう"・・・ アフリカ(モロッコ)、アメリカ(ロス、メキシコ)そしてア
茸茶の想い ∞ 〜祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり〜
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ブラピや凛子よりも役所さんめあてで観てしまう私はおかしいのでしょうか? バベル モロッコ。険しい山間部を走る一台のバス。そこに乗り合わせた一組のアメリカ人夫妻、リチャード(Brad Pitt)とスーザン(Cate Blanchett)。壊れかけた絆を取り戻すため二人だけで旅
The Final Frontier
2007/05/05 10:50
140分近い映画ですけど、そんなに長く感じませんでした。話に引き込まれるし、考えさせられる。すべてを説明し尽くしてくれる映画じゃなくて、観客に考えることをさせてくれる名作です。
今日感
2007/05/05 16:25
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Akira's VOICE
2007/05/06 18:03
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観たよ〜ん〜
2007/05/12 19:53
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ナマケモノの穴
2007/05/16 16:30
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TV視聴室
2007/05/19 18:55
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デコ親父はいつも減量中
2007/05/20 09:44
公開中の映画「バベル」を観賞。監督はアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。出演はブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット、ガエル・ガルシア・ベルナル、役所広司、アドリアナ・バラッザ、菊地凛子、エル・ファニングほか。仲たがいしていたアメリカ人夫婦のリ
やまたくの音吐朗々Diary
2007/05/21 23:08
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銅版画制作の日々
2007/06/09 23:36
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「ボブ吉」デビューへの道。
2007/06/10 00:02
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よしなしごと
2007/08/31 20:14
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2007/09/23 04:24
解説: モロッコ、メキシコ、アメリカ、日本を舞台に、ブラッド・ピット、役所広司らが演じるキャラクターが、それぞれの国で、異なる事件から一つの真実に導かれていく衝撃のヒューマンドラマ。『アモーレス・ペロス』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督
サーカスな日々
2007/10/22 23:16
 『私たちは、いまだ、つながることができずにいる―。 届け、心。』  コチラの「バベル」は、旧約聖書の"バベルの塔"をモチーフに、モロッコで放たれた一発の銃弾が世界中に影響を及ぼす様を描いている4/28公開になったPG-12指定のヒューマン・ドラマなのですが
☆彡映画鑑賞日記☆彡
2009/02/20 14:03
監督、アレハンドロ=ゴンサレス=イニャリトゥ。脚本・原案、ギジェルモ・アリアガ。
erabu
2011/10/13 01:05
【関連記事】 バベル(ブラッド・ピット) 壁紙
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