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「オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ」
 トムヒことトム・ヒドルストンにすっかり陥落してしまい、マーベル以外のほかの作品も何か観たいなぁと思っていたところに教えていただいた作品。離れて暮らすヴァンパイアのカップルが共同生活を始めるものの、彼女の妹(破天荒なヴァンパイア)の行動のお陰で問題を抱えて…という物語。

 一体いつから彼らがいるのか、元は人間だったのか、違ったのか。そういう起源については描かれません。しかしそこが逆にミステリアスであり、現代をそれなりに楽しんで生活している姿に和みさえします。きっと急ぐことも焦ることもせず、時代時代でそれなりに楽しみながら繋いできたんだろうなという、そしてゆく先に滅びが待ち受けていようとみっともなくすがったりしない。けれどたぶん有酸素的なエネルギーは作っていないから、割と緩慢で、夜にもそもそと動くせいかどこか頽廃的な雰囲気を醸していて。意識清明な貧血という感じがしました。彼らの生態に関する説明セリフもありませんでしたが、行動パターンからは日光が苦手であること、新鮮で汚染のない人血を摂って生きていること、人間は転生の意図なしに噛んでも起き上がってこないこと、飢餓や心臓を貫くことで死ぬことがわかります。汚染された血液を飲んだことで体調不良を訴える描写が新しかったなぁ!あと血アイス。

 カップルの名前は男をアダム(トム)、女をイヴ(ティルダ・スウィントン)と言い、聖書の語る人類の創生になぞらえている風でした。何百年(それ以上?)という時を生きてきたふたりが、同族であること以外にも、確かな愛情でで結び合わさって支え合っているのが素敵でした。ちょっと女帝の風格を備えたイヴに対して、少年のように無垢な目をした、陰気にも優しそうにも見えるアダム。見ようによってはジャンキーなのに、ソファに身を沈めて悟りきったような落ち着いた声で話す姿に、なんだか強く惹きつけられてしまいました。

 彼らを訪れる妹エヴァは、限りある人血を贅沢に欲しがり、衝動的にひとを噛んでしまうくらいの、多分アダムやイヴにしてみたら呆れるくらい幼い(何百年か若そう)存在なのでしょう。もしかしたらあのままどこかで…?それともどこかで生ける伝説になったでしょうか?それと気になったのは、前半でアダムがお友達に作らせた木の弾丸。結局活かされていなかったような。しかしイヴはあれを物騒なもの扱いしていたように見えたから、多く言われているような銀製のものでなくとも絶命し得るのかな?あんなに素材にこだわって作らせたのだから、どこかでその伏線を回収しているのかな?返却前にもう一度くらい見て確かめなくては!そうでなくとも、トムヒの頽廃美をおかわりしたい!!

 本作の監督はジム・ジャームッシュ。ギターや歌や、音楽を奏でている描写をじっくりと見せます。過去作では「デッドマン」を見ていました。そちらでも音楽が印象的だったなぁと思い出します。弦楽器の音。
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