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舞台・映画などの鑑賞記、感動をそのままに。
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「キャロル」
 洋画ファンの評価が高かったのと、広告の雰囲気に惹かれたのとで、観に行ってきました。物語が始まるや、舞台になっている50年代の服飾とか色合いの虜になり、カメラワークも大変好みでした。あえてのフレームアウトとか、覗き見みたいなアングルとか。


 具体的に言うと、前者はテレーズがキャロルの腕の中に滑り込んだ時に、足元の方から捉えて彼女自身の肩で表情が見えなくなっていたり、キャロルがテレーズを訪ねて来たときに、部屋の奥から人の幅ほどの視野で見せたり、画面の下の方で人物がベッドに横たわったときや、出窓のようなスペースでキャロルとアビーがお茶をするのに、腰かけたキャロルの手元から先(向かい合った相手の姿まで)が建造の陰になっていたり。アングルは序盤と終盤でテレーズがキャロルの姿を雑踏の中に認めるとき。人と人の間から、歩調に合わせて揺れるのです。その視線を向けているテレーズの心情が、核は変わっていないのかもしれないけれど、それを支える部分がかなり変化していると思うので、全然違って見えるのですよね。ラブストーリーには違いありませんが、ロードムービーの向きも強く感じられました。自分の立て直しや、本当に望むものなんかを見つめるには、そういう寄り道や回り道が必要な時もあるよね、という。

 両手にすくった蝋燭は、揺らすとロウが溢れてしまうし、息をすると火が消えてしまう。でも風が吹いてくるからぎゅっと抱いて守りたい。炎の熱さはむしろ心地よい。時代が時代だったから、“そういう関係”にはさほど寛容な社会ではなかったのじゃないかと思います。見つめあうふたりを見ながらこんな印象を受けたのでした。あるべき姿を見出して、そこに向かうには、一度その蝋燭を握りつぶして火傷をしなければならなかったのかなぁ。。。見終わったあと、透きとおったものが心に残りました。傷の舐めあいなんかではないし、欲望とはかけ離れているし、本当に純粋な惹かれあい。最上の百合映画。
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2016/03/16 23:19
その愛は、人生を永遠に変える。 舞台は1950年代のニューヨーク。 エレガントな大人の女性キャロルと、まだ初々しい蕾のテレーズ。 対象的な二人は共に人生の岐路に立っており、運命的に出会うと急速に惹かれ合う。 「太陽がいっぱい」で知られるパトリシア・ハイ
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