「P.S. アイラヴユー」
2008.10.20 Monday
朝が来て、また朝が来て、最愛の人の温もりがベッドから枕から消えていくのを感じながら、また次の朝を迎える。既に居ない人からの手紙に、ホリーや友人たち同様しんみりとした気持ちを抱えながら、それとは正反対に屈託なく笑うジェリーの陽気さに励まされ、ぐっと顎を引いて、靴を履いて、息をするのです。自身亡き後までもホリーを気遣うジェリーの大きな愛情が全編を包み込んでいるような、ゆるやかな安堵感の漂う印象でした。ユーモアに満ちた会話も面白かったし、二人のアパートや洒落たファッションも良かったし、アイルランドの木々の緑も、“あなたがジェリーの…”とホリーを見て涙ぐむ人々の優しい気持ちも綺麗だったけれど、私にとってはジェリーの深い愛情に尽きます。
海外版予告編から爆笑していたサスペンダーダンスにはやはり爆笑。ホリーが新しい道を見出してゆくきっかけになるパーツがそこにあったのも良かったですね。コミカルな味付けも、作品全体の色合いを温かいものにしていると思います。
期待していたGerryのジェリー(笑)もとっても素敵でした。機嫌を損ねたホリー相手に必死に捲くし立てるのも、彼女の記憶の中のジェリーが出掛けに靴を忘れそうになるのも、ギターを奏でながら歌を口ずさむのも…。大切な人に向ける笑顔がとても輝いていたし、少年のようにくるくる変わる表情はチャーミング。一方で、ホリーを抱く腕は逞しく、彼女に接吻したがる唇は、映画雑誌諸誌が‘この秋もっともおいしそうな俳優’なんてデニース風のお題目で特集を組みそうなセクシーさ。「Dear フランキー」のように、静かに確実に時が流れていく淡々とした感じを持ちながら、核となる部分にGerryの目の色をしたジェリーが存在することが全体を引き締め、凄くいとおしい気持ちにさせると言うか。
気落ちした時に、大丈夫だよと優しく髪を撫でてもらえる、そんな雰囲気の作品に出会えました。
海外版予告編から爆笑していたサスペンダーダンスにはやはり爆笑。ホリーが新しい道を見出してゆくきっかけになるパーツがそこにあったのも良かったですね。コミカルな味付けも、作品全体の色合いを温かいものにしていると思います。
期待していたGerryのジェリー(笑)もとっても素敵でした。機嫌を損ねたホリー相手に必死に捲くし立てるのも、彼女の記憶の中のジェリーが出掛けに靴を忘れそうになるのも、ギターを奏でながら歌を口ずさむのも…。大切な人に向ける笑顔がとても輝いていたし、少年のようにくるくる変わる表情はチャーミング。一方で、ホリーを抱く腕は逞しく、彼女に接吻したがる唇は、映画雑誌諸誌が‘この秋もっともおいしそうな俳優’なんてデニース風のお題目で特集を組みそうなセクシーさ。「Dear フランキー」のように、静かに確実に時が流れていく淡々とした感じを持ちながら、核となる部分にGerryの目の色をしたジェリーが存在することが全体を引き締め、凄くいとおしい気持ちにさせると言うか。
気落ちした時に、大丈夫だよと優しく髪を撫でてもらえる、そんな雰囲気の作品に出会えました。